3)超入門・基礎医学、薬学の試験問題 (S258)
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問題1.次の文章は何について説明しているか?
原則として理学療法士によって行われる療法をいい、「理学療法士
及び作業療法士法」によれば、身体に障害のある者
に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操
などの運動を行わせたり、電気刺激、マッサージ、温熱その他の物
理的手段を加えることをいう、と定義されている。
(1)理学療法 (2)リハビリテーション
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答え
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(1)理学療法
【参考】
リハビリテーション
病気や外傷によって身体的あるいは精神的な障害が起こると、
本来ごく自然に行われていた家庭的、社会的生活が制約されるようになるが、
こうした障害のある人に対して残された能力を最大限に回復させ、
また新たな能力を開発し、自立性を向上させ、積極的な生活への復帰を
実現するために行われる一連の働きかけをリハビリテーションという。
問題2.次の説明文は何を説明しているか?
放射線療法の一つ。
細胞致死作用が大きい重粒子線または陽子線などの粒子放射線のビームを、
病巣に集中的に照射する治療法。
放射線はX線、γ(ガンマ)線等の電磁波放射線とα(アルファ)線、
β(ベータ)線、電子線、陽子線等の粒子線に区分される。
また、粒子線は大別して低LET(Linear Energy Transfer)粒子線と高LET粒子線に区分される。
(1)レシピエント (2)粒子線治療(りゅうしせんちりょう)
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答え
」」」」」」」」」」」」
(2)粒子線治療(りゅうしせんちりょう)
【参考】
レシピエント
臓器移植で、臓器、組織などを受ける個体。
リシピエント、受容者ともいう。
問題3.次の説明文は何を説明しているか?
呼吸器、目、消化器などにみられるアデノウイルスの感染によっておこる疾患の総称。
(1)アデノウイルス感染症 (2)インフルエンザ
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答え
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(1)アデノウイルス感染症
【解説】
アデノウイルスは49の型(分類の方法によっては51)が知られているが、
その約3分の2に病原性が認められ、同一の疾患をいくつかの異なった型
のアデノウイルスがおこすこともあれば、一つの型のアデノウイルスが
いくつかの異なった疾患をおこすこともある。
代表的なものは8型などによる流行性角結膜炎、3型や7型などによる咽頭
(いんとう)結膜熱などであるが、そのほか咽頭炎、急性呼吸器疾患、
肺炎、消化器疾患、膀胱(ぼうこう)炎、突発性発疹(はっしん)様疾患、
髄膜炎、脳炎などもアデノウイルスによっておこることがある。
問題4.次の説明文は何を説明しているか?
線形動物門双腺(そうせん)綱回虫目アニサキス科アニサキスAnisakis属の寄生虫の総称。
(1)アニサキス (2)アメーバ症
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答え
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(1)アニサキス
【解説】
成虫はクジラ類の胃に寄生している。
Anisakis simplexの成虫では雄の体長約15センチメートル、雌約20センチメートルに達する。
雌虫から産み出された卵は、宿主の糞便とともに海中に排出され、
卵内で感染力をそなえた幼虫が形成されて海中に遊出する。
魚やイカに寄生している幼虫は長さ2〜3センチメートルで、刺身などといっしょに人
に食べられると、幼虫は人の胃や腸壁に侵入して激痛や嘔吐(おうと)をおこし、
胃潰瘍(いかいよう)や急性虫垂炎などと間違えられることがある。
これをアニサキス症という。
【参考】
(2)アメーバ症
赤痢アメーバによる腸管感染症で、腸アメーバ症やアメーバ赤痢は
代表的な病態の一つである。
おもに腸管に潰瘍(かいよう)を形成し、臨床的に下痢、粘血便などの
症状を呈する。
二次的に肝臓、肺、脳、生殖器、皮膚にも病変をおこすことがあり、
とくに肝臓ではアメーバ性膿瘍(のうよう)(アメーバ肝膿瘍)をつくる。
問題5.次の説明文は何を説明しているか?
舌乳頭の発赤と腫脹(しゅちょう)によって舌表面が西洋イチゴの実のようにみえる状態をいう。
(1)りんご病 (2)いちご舌
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答え
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(2)いちご舌
【解説】
しょうこう熱にかかると、まず舌の先端と側縁部が赤くなり、
中央部は白い舌苔(ぜったい)に覆われているが、数日後には
舌苔がすっかりはがれ、舌乳頭が腫(は)れて直径1.5ミリメートル
ぐらいのつぶつぶがたくさんできた深紅色の舌表面が現れる。
この変化は溶血性連鎖球菌の毒素によるもので、しょうこう熱の
特徴的な症状の一つとされているが、ときには泉熱(いずみねつ)
や川崎病、ペラグラなどでも同様な症状がみられることもある。
【参考】
(1)りんご病
伝染性紅斑(でんせんせいこうはん)とは、ヒトパルボウイルスB19
による感染症である。リンゴ病という通称がよく知られている。
染経路は経気道的な飛沫感染である。
ただし、ウイルスが排泄されるのは(免疫が正常の患者では)特徴
的な発疹が出現するよりも1週間程度前までなので、伝染性紅斑の
患者を隔離しても他者への感染予防にはならない。
問題6.次の説明文は何を説明しているか?
略称BSE。ウシの脳がすき間の多いスポンジ状(海綿状)になる中枢神経病。
(1)牛海綿状脳症(うしかいめんじょうのうしょう)
(2)スクレイピー
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答え
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(1)牛海綿状脳症(うしかいめんじょうのうしょう)
bovine spongiform encephalopathy
【解説】
「狂牛病」は俗称である。
感染した場合、2〜8年の潜伏期間の後、発症する。
音に過敏で不安動作をみせ、歩くとふらつき、転倒しやすく、立てなくなり、
攻撃的な異常行動がみられ、発症後2週間〜6か月で死亡する。
BSEは1986年にイギリスで初めて報告されてから2007年までにイギリス国内で約18万頭に発生した。
原因は感染性タンパク粒子プリオン。
プリオンは動物や人間の脳に存在するタンパク質だが、
構造が変化した異常プリオンが侵入すると正常プリオンが異常化し、脳が萎縮する。
当初は感染牛を食べても人間に異常プリオンが感染するとは考えられていなかった。
しかし、1995年に若いイギリス人が同じプリオン病であるクロイツフェルト・
ヤコブ病を発病、1996年にイギリス政府が、ウシからの感染を認めたため、
世界的な大問題になった。
日本では2001年(平成13)9月千葉県内で初めてBSEの発生が確認された。
BSEの予防、蔓延(まんえん)防止のため2002年には「牛海綿状脳症対策
特別措置法」(平成14年法律第70号)が公布された。
また、日本政府は2001年から2008年まで、若いウシを含めた食用牛の全
頭検査を実施した。
欧米では、検査はプリオンが脳に到達し始める生後30か月以降だが、
日本は「安全より安心政策」(安全性の面では意味がなくても、
検査済という安心感を国民に与える政策)になっている。
【参考】
(2)スクレイピー
18世紀から知られるヒツジやヤギの海綿状脳症(脳に海綿状の空胞が現れるのを特徴とした病気)。
日本では1984年(昭和59)に初めて見つかった。
なお、1986年にイギリスで初めて報告された牛海綿状脳症(BSE)は、
ウシの飼料に使われたヒツジがスクレイピーに感染していたことが起
因とされ、88年からはその使用を禁止している。
しかし、2000年秋にイギリス政府はスクレイピーが原因であるとの説を否定している。
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