2014年07月03日

細胞について(6)

●細胞について(6)


●ヒトの細胞

ヒトの細胞は、最小のリンパ球で直径約5 μm、最大のひとつ卵子は約120 μmある。

一般的な細胞は10-20 μmである。人体1kg当たりの平均的細胞数は約1兆個であり、体重60 kgの平均的男性の場合、その身体は約60兆個で作られている事になる。

ヒトの体には生殖細胞と体細胞があり、そのほとんどを占める体細胞は約200種で、増殖方法から大きく3種類の組織に分けられる。


1. 生理的再生系組織では、正常な状態でも常に細胞が再生・機能・死にある3つの群が存在する。

血液の単球は数日から比較的長い赤血球でも120日程度で死を迎え、一方で骨髄の幹細胞から常に再生供給される。

その入れ替わりは1分間に数億個に相当する。表皮や消化器系の上皮も常に基底部で新しい細胞が作られ、表面の細胞は死んで脱落を繰り返す。



2. 条件再生系組織の細胞は、通常ではほとんど増えないが、傷つくなど特別な状況で増殖を行う。

肝細胞はこの顕著な例で、分裂は通常の場合年に1回程度だが、手術などで一部を除去すると猛烈に増殖を行う。

例えば肝臓の70%を切除しても1週間程度で元に戻る。この種類の細胞になる幹細胞は未だ発見されていない。



3. 非再生系組織の細胞は増殖能力が無く、自然には再生しない。

神経細胞、骨格筋細胞、心筋細胞など特殊な機能に分化したものがこれに当たり、加齢とともに減少の一途を辿る。

筋力トレーニングで骨格筋は太くなるが、これは細胞が増えたのではなく細胞内のタンパク質が増えたものである。

同様に肥満も細胞が脂肪を蓄えたためで、細胞の数は基本的に変わらない。



以上

posted by ホーライ at 04:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 細胞について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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